ハサミの”返り刃”をお見せします! [ハサミの話]
こんにちは!
今日は、ハサミにつきものである、”返り刃”をお見せします!!
わかりますか?
矢印が示したところに白く写っているもの、これが”返り刃(かえりば)”です。
新品や、研磨したての鋭い刃は、刃と刃をこする合わせること(=すなわち「開閉」)で、刃の先端が反対側にめくれます。
これを”返り刃”と呼んでいます。
これが出ていると
「切れ味が固い」
「切れ味が重い」
「切れない」
というような不具合を感じることになります。
刃が丸いと返り刃は出にくくなりますので、この現象はむしろ新品に起こりやすい症状です。
最初は少ない量から切って刃を慣らしながら 使うたびにセーム革などでお手入れをすることでひどい「返り」は防げます。
ちなみに、↑このくらいの返り刃になると、セーム革で拭いてもなかなか取れないのです。
そこで、バフや革砥、研磨紙といった道具で取ります。
実際に、バフでちょっと返りを飛ばしてやるだけで、きれいに取れました!
かたくなった切れ味も、柔らかい切れ味に戻りましたよ☆
セーム革でのお手入れは、髪の毛や汚れを取るためというより、この刃の先端を整える作業です。
この「返り刃」は、なかなかその存在が知られにくく、気づかれないことも多いので、写真におさめてみました!
慣らしがうまく行けば、すぐに安定して使える状態になりますし、たとえこんな返り刃がでてすぐにもとに戻せます。
心配されることはまったくないのですけどね。
それでは今日はこのへんで。